夫がすでに歩いてきた道を
私は黄色い旗を持ってこわごわ歩く。
毎日の静かな小さな生活を整えながら、夫を迎えると、
夫は静かに、ときにおどけて喜んでくれる。
小さな動物や金魚や植物に助けられるように囲まれた中で、
自分の間違いや不出来に悩んでは躓いて、
夫が側に寄って抱きしめてくれることで乗り越えて、
また、夫の歩いた道を探しながら、迷い迷い歩いている。
不安になって、「居るの?」と聞けば、
横にいるよ?と返事が返ってくる。
横にいるのに、どこにいるのだろう?といつもわからなくなって。